チェンジ可能なプラスチック
PA (ポリアミド) 樹脂
一般的にナイロンと呼ばれています。 分子構造によって66ナイロン、6ナイロンなどがあり、引っ張り強さが500~1000kg/cm2と粘り強く、密度あたりの強度は金属に匹敵します。 耐疲労性、自己潤滑性、耐磨耗性にすぐれているので、ギア(歯車)、軸受け、ライナー、ローラーなどに使われ、金属部品の代用として活躍しています。
使用可能温度範囲は、-18℃~+120℃の範囲。
吸水率が高く寸法変化が問題点なので、考慮が必要です。
POM (ポリアセタール) 樹脂

結晶性が高く、機械的強度のバランスが良く、特に耐疲労性に優れています。 また、連続使用温度95℃~-45℃で、高温水中での長期的使用にも耐えることができます。 耐薬品性は、特に無機薬品・油類に強く(強酸には侵される)、耐摩擦・摩耗性にも優れ自己潤滑性があるので、腐食環境でのギアとしても使用されています。
ナイロン系の樹脂が吸水性が大きくて使えない・・・という場合に役に立ちます。もちろん、金属部品の代替として使用され、成形性も良いので、電機、自動車、機械、建材、家電など幅広く用いられています。
PET (ポリエチレンテレフタレート) 樹脂
ペットと呼ばれ、ペットボトルの原料でも有名。 機械的強度が強く(特に圧縮強度と耐クリープ性)、寸法安定性が良い(吸水性が小さく、線膨張係数も小さい)。また摩擦係数が小さく、耐摩擦・磨耗性にすぐれています。 耐薬品性は、アルカリに侵されやすい。
金属を用いたくない食品加工機械部品、包装用機械部品として使用されています。
PC (ポリカーボネート) 樹脂

透明なエンプラとして知られていて、光学関係やCDなどの材料としても有名です。 耐衝撃性に優れているため、最近警察が用いる透明な盾などにも用いられ、これは従来金属であったものです。 また、広い温度帯で電気絶縁性を保ち、吸水性も低いため、精密電子機器部品、カメラ・時計などの内部部品としても金属の代わりに活躍しています。