金属部品をプラスチックにチェンジ!

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樹脂が金属の代わりになり得る理由(弱点の克服)

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プラスチックの弱点

金属をプラスチック化(樹脂化)するということは、プラスチックがこれまで用いられてきた金属部品が満たしていた強度的条件、又はその他の必要な条件をクリアする必要があります。

しかしながら、プラスチックは一般的に金属と比べて劣る点(弱点)として、

(1) 耐熱温度が低い  (2) 機械的強度が低い (3) 熱膨張が大きい
(4) 変形・分解しやすい (5) 有機溶剤に溶けやすい (6) 吸水膨張する

などの弱点があります。

これらの弱点を克服できて金属部品からのチェンジ!が可能になるのですが、それぞれについてプラスチックとしてどのように解決しているのか?見てみましょう。


耐熱性の向上 (熱膨張・変形・分解 etc の改善)

分子構造において、熱によって分子が運動しにくい(=変形しにくい=耐熱性がある)構造のプラスチックが開発されています。 

主鎖構造が強いと耐熱性も大きい

樹脂の化学式構造と耐熱性

主鎖が炭素(C)のみいくつもつながっている汎用プラスチック(例:左図のPE)は、熱によって分子が運動しやすいのですが、そこに別の元素を入れたり(例:左図のPA6)、更には六角形のベンゼン環などの構造を入れる(例:左図のPEEK)と、主鎖が強固になって分子が動き回りにくくなり、耐熱性が飛躍的に向上します。※融点温度で比較した図(左図)

ベンゼン環を含むものは、例えば耐熱温度250℃のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、275℃のPAI(ポリアミドイミド)樹脂「トーロン®」などで、特にスーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)と呼ばれています。


結晶化度が高いと耐熱性も大きい

樹脂の高分子構造と耐熱性

また、左下図は、プラスチック分子のイメージ図ですが、分子の一部が等間隔に並んでいる部分(赤い破線でマーキング)を結晶といいます。 この結晶がプラスチックの中で多くなると安定状態となり、分子が運動しにくくなり、従って耐熱性が向上します。

ただ、 有機化合物であるプラスチックは、耐熱性に限界があり、400℃を越すと分解が活発になりますので、それぞれのプラスチックの耐熱温度を把握した上で樹脂化する必要があります。

機械的強度の向上

主鎖構造が強いと機械的強度も強い

前項と同様、主鎖構造が単純なCの連続よりも、別の元素を入れたり、ベンゼン環が入ることによって強化されたプラスチックは分子が運動しにくくなるため、機械的強度がアップします。

結晶化度が高いと機械的強度も強い

また、分子の結晶化もプラスチックの機械的強度に大きな関連があります。 非晶性のものより、結晶性のプラスチックが強く、同じプラスチックでも結晶化度を上げることによって機械的強度を向上させることができます。

繊維(フィラー)を充填すると機械的強度も強まる

また更に、ガラス繊維やカーボン繊維などを充填することによって飛躍的に機械的強度を強化することができます。 航空機の翼などに用いられているプラスチックは、FRP(繊維強化プラスチック)で、カーボン繊維で強化されたもの。


耐有機溶剤性の向上

プラスチックは有機物であり、同じ有機物である有機溶剤に侵されやすい性質があります。

結晶化度が高いと有機溶剤に強くなる

結晶化度が高いと言うことは、分子間の力が強いということであり、従って有機溶剤であってもその分子を結合から離脱させることが困難になります。 (結晶化度が低いプラスチックは有機溶剤に弱い) 

ただ、結晶性のプラスチックの非炭素原子が、無機溶媒に弱いという点もあるので気をつける必要があります。

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